廃油 リサイクル

主に産業用として排出された油を廃油といい、正しい方法でリサイクルすると環境にも配慮できます。
名古屋で廃油をリサイクルしているゼンユーでは、廃油を再利用するための処理施設があり、再利用促進のための事業を行っています。
廃油のリサイクルについて興味のある方は、この記事をぜひご参考にしてください。

■廃油はどこで使われた油？

一般的に廃油とは絶縁油や潤滑油、切削油や廃溶剤、洗浄油、タールピッチなど産業によって排出された使用済みの油です。
工場などで出た使用済みの廃油は、廃棄物処理法によって定められた産業廃棄物に該当するため、正しい取り扱いを行わなければなりません。
事業者として不要になった廃油は、責任を持って適正に処理しなければならないため勝手に捨てることはできません。
そのため基準に従った方法で廃油を処分する必要がありますが、個人では処分できないため廃油リサイクル事業に回収依頼します。
各分野によって様々な廃油が発生しますが、ここでは再生できるものとできないものがあり、再生できるものに関しては適した処理方法や手順に従ってリサイクルしていきます。
リサイクル以外にもリユースによっての活用も可能となっていて、有効活用できる場面が増えています。
特に工業用の油は古くなると酸化してしまい、機械が故障してしまうケースも少なくありません。
しかし、リユース油の使用によって故障の防止やメンテナンス費用の削減、修繕費を抑えることも可能です。
また1m角タンクの油交換で生じた廃油処理には、2.5トンの二酸化炭素が排出されてしまうため、再利用によって環境への配慮もできます。
廃油は使用できないと思われがちですが、適した処理によって再生可能となり、環境に配慮するだけでなく地球を守ることにも繋がります。

■廃油のリサイクル方法

回収した廃油は、燃料としての再利用もしくは他の原料への再利用が可能です。
成分分析後にどのような方法でリサイクルが可能なのかが決まります。

燃料としても再利用
長期間に渡って工場などで使用して劣化した油を回収して再生します。
再生に適した潤滑油では、エンジンオイルやタービン油、コンプレッサー油やギヤー油などがあり、再生に適していないのは塩素系や水系などがあります。
回収された廃油は、廃油再生処理工場によって油と水を分離して、不要な水分や汚れを遠心分離で除去します。
エンジンオイル系の廃油などは多くが再生重油として再利用されますが、リサイクルに適さなかった塩素系や水系の廃油に関しては焼却処分となります。
リサイクル品は、天然資源の使用量の削減にも繋がります。

また回収した廃油はリサイクルできる油とできない油があり、リサイクル可能な油に関しては、様々な場面で他の原料へと活用されています。

・脂肪酸原料
回収された廃油でも食品用の廃油では、約10％が脂肪酸原料に使用されています。
脂肪酸原料の廃油は塗料やインク、石鹸や潤滑油などへのリサイクルが可能であり、用途に応じたグレードがあります。

・燃料
回収油脂から不純物を取り除いたのが、従来からある燃料へのリサイクルです。
バイオ燃料として使うには、廃油をメタノールとエステル交換反応しなければなりませんが、環境負荷の低い軽油代替燃料としても注目されています。

・飼料用油脂
各種の油脂は、養鶏や養豚などの家畜への飼料の原料にもなります。
リサイクル飼料でいいのかと疑問を感じるかもしれませんが、厳しい品質管理によって把握や管理がされています。

・油脂加工
回収された油脂から不純物を除き、潤滑油や塗料、インク用などの用途に合わせて加工されたのが油脂加工です。
加工に合わせた基準で再利用可能にしています。

■廃油のリサイクルが環境に優しい

廃油は工業用の場合、その多くはリサイクルとして活用されています。
しかし、家庭用となるとそのまま処分してしまうという方もいるでしょう。
廃油をそのまま家庭から流してしまうと、水質汚染や土壌汚染を招き、環境破壊を促進させてしまうのです。
地域によっては、家庭で回収した廃油を精製してバイオディーゼル燃料へと変えて、ごみ収集車などの公用車の燃料に活用する取り組みを行っている所もあります。
実際に平成28年の廃油の廃棄量の統計では、廃油の処理比率が再生利用量の38％という結果であり、完全な再利用にはまだまだという部分があります。
これには、リサイクルに関しての知識不足や回収での問題、処理段階でのコストの問題などが考えられますが、今ある資源を有効活用するためにも廃油はリサイクル可能な資源であることを知っておくことが大切です。

愛知県名古屋市を中心に廃油リサイクル事業を展開しているゼンユーでは、美しい地球を維持するためのリサイクル燃料を生産しています。
原油の需要が高まったことで価格も高騰していますが、環境に優しい燃料へとシフトチェンジしただけでコストだけでなく環境への配慮もできます。
再生エネルギーを通じて社会貢献したいなら、ぜひゼンユーをご利用ください。